前回は油について詳しく話しましたが今回は、糖質について話したいと思います。皆さんはGI値という言葉を聞いたことがあるでしょうか?ソイジョイなんかに低GI食品と書いてあるのを見たことがある人がいるかもしれません。GIというのはグリセミックインデックスを意味する言葉です。
グリセミックインデックスとは何か?
グリセミックインデックスはその食品を摂取した後でどれだけ早くインシュリン値が上がるかを示す数値です。高校の生物で習ったと思いますが、インシュリンは膵臓にあるランゲルハンス島β細胞から分泌されるホルモンで血中にある糖の筋肉内への取り込み促進させる作用があり、その結果、血糖値を減少させます。その食物を摂取しても全くインシュリンが全く反応しないのが0で、単純なブドウ糖が100となります。
下に主な食品のグリセミックインデックス値をまとめてみました。(出典:『Entzündungen-Die heimlichen Killer』Michaela Döll著)
低GI値 <51
中間GI値51から70
高GI値 >70
低GI肉類(中間GIと高GIは該当なし)
魚
低脂肪肉
ナッツ(クルミ、ピーナッツ、アーモンド)
植物油
低GI穀物:
新鮮なトウモロコシ粥
ライ麦の黒パン
全粒粉パン(オートミール、ライ麦、酵母パン)
玄米
中間GI穀物:
穀物フレーク(加熱したもの)
混合パン
全粒粉パン(小麦)
バスマティ米
高GI穀物:
コーンフレーク
フランスパン
全粒粉パン(酵母無しのライ麦パン)
白米
低GI果物:
リンゴ
ベリー
オレンジ
桃
中間GI果物:
缶詰の果物
スイカ
キウイ
高GI果物:
バナナ
低GI野菜:
豆
きゅうり
さやえんどう
にんじん
パプリカ
ほうれん草
ズッキーニ
中間GI野菜:
スイートコーン
赤大根(レッドビート)
ジャガイモ(ゆでたもの)
高GI野菜:
かぼちゃ
ジャガイモ(ピューレとして)
焼いたり揚げたりしたジャガイモ
低GI乳製品
チーズ類(程よく油を含むもの)
牛乳
天然ヨーグルト
バター
中間GI乳製品:
フルーツヨーグルト
高GI乳製品:
アイスクリーム
低GIその他の食品
卵
リンゴショレル
バター
中間GIその他の食品
リンゴジュース
ケチャップ
ミューズリバー
高GIその他の食品
フルーツジュース
古くなったソース
フルーツグミ
どのくらいインシュリンが早く、多く分泌されるかは食品の組み合わせによっても左右され、油や食物繊維が豊富なものと一緒に摂取すると吸収速度が遅くなり、インシュリンも多く分泌されなくなります。
高GI食品ばかり摂取しているとどうなる?
高GI食品ばかり摂取していたり、食物繊維が豊富な食物、油を取らなかったり、お菓子、清涼飲料水を絶えず摂取したりしていると、絶えずインシュリンが分泌され、血中に糖がなくても分泌されるようになります。そして徐々に同じ量のインシュリンでは血糖値を下げることが出来ず、さらに多くのインシュリンを分泌するようになります。そうこうしているうちに膵臓が疲弊し、インシュリンが分泌されなくなります。インシュリンの役割は血中にある糖を筋肉内に送ることなのでインシュリンが分泌されないと糖が血中に残ったままにあり、エネルギーを筋肉内に送ることが出来なくなります。
さらにインシュリンには攻撃的なフリーラディカルを抑制したり、血管内に存在する炎症誘発物質を抑制する働きがあるのでインシュリンが出ない状態が続くと糖尿病や体重の増加のみではなく、呼吸循環器系の病気にかかるリスクが増えます。
ちょっとした工夫で健康な食生活と明晰な頭脳!
上の表を見てもらえばわかりますが、小麦パンではなくライ麦パン、白米ではなく玄米、フライドポテトではなく蒸しポテトのようにちょっとした工夫で血糖値の乱高下を避けることが出来ます。また一般に間食はだめだと言われていますが、そんなことはありません。血糖値が下がり始めるタイミングでナッツやベリー等の低GIで抗酸化作用の高い食品を食べれば空腹を感じずアンチエイジングにもなり、一石二鳥です。そしてスポーツだけではなく勉強や仕事に集中したいあなた、集中力を持続させる一つの鍵は血糖値を一定に保つことです。お腹が空いたけど痩せたいから我慢!ではなく、活力にあふれ、空腹からドカ食いを避け低人は是非ナッツ類、ベリー類、リンゴ、若しくは玄米おにぎりと緑茶を携帯する癖つけてください!
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