今まで様々な抗炎症作用のある物質を紹介してきましたが、今回も副作用のない抗炎症物質を紹介します。今回紹介するのはパイナップルに含まれる酵素ブロメラインです。
パイナップルはもともとブラジル、ペルー辺りが原産とされており、コロンブスがアメリカ大陸に到達するまでは、南米だけで食べられていた果物でした。パイナップルに含まれる酵素のブロメラインの効果はかなり早くから知られており、ブラジルでは王様が風邪をひいたり、消化不良、関節炎で悩まされた時には薬として使われていました。
ブロメラインの作用
ブロメラインは一版としてたんぱく質分解酵素として知られており、肉を柔らかくするためにパイナップルと一緒につけておく方もいるかと思います。このブロメラインは厳密に言えば、果肉の部分と芯の部分では異なる種類の酵素であり、この二つの酵素の組み合わせで良く作用します。ですので、出来ればパイナップルの芯の部分も良く煮込んだり、ジューサーにかけて果肉の部分と一緒に摂取するのがお薦めです。
ブロメラインは免疫作用に働きかけ浮腫を抑えることで抗炎症能力を発揮します。ブロメラインそのものが関節炎、ねんざ、肉離れ等の炎症を抑えてくれるだけではなく、いくつかの二重盲検法(研究者と被験者の両者にプラセボか本当の薬かが知らされずに行われる実験)によってロキソニン、イブプロフェン、ディクロフェナク、アスピリンなどの副作用のある薬の消化吸収を促進させ、相乗効果を発揮させることが明らかにされています。
ブロメラインはそもそも消化吸収を助けるのでお腹を掃除してくれ、ダイエット効果もあるとされています。ダイエット効果とまではいかなくても肉類を食べる時にはパイナップルを一緒に食べると胃もたれしにくくなるのは間違いありません(ベジタリアンの私が言うのも変ですが)。
またブロメラインには血栓を予防する効果もあります。これはそもそも血栓が免疫細胞の死骸によってできるからです。ブロメラインは免疫細胞の死骸が集まってできる浮腫、腫瘍などを掃除してくれる作用があるので血栓もできにくくなります。
生のパイナップルを食べるのが一番のおすすめですが、割とコストがかかるのがネックです。ブロメラインはサプリメントとしても売られています。その他の植物性のサプリメント(ターメリック、ショウガ、レスベラトロール)などと組み合わせて摂取するのがお薦めです。
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参考
Prof Dr. Michaela Döll ,‚Warum Papaya kühlt und Zucker heiss macht‘‘
Janet Walter and take the magic step ,,Ernährung: Ananas zum Jahreswechsel‘‘
https://de.takethemagicstep.com/ernaehrung/ernahrung-ananas-zum-jahreswechsel/