緑茶は日本ではかなりポピュラーな飲み物ですが、日本と中国以外ではそれほどポピュラーではありません。日本人でもウーロン茶や麦茶、水などに比べるとあまり飲まれていませんが、他の飲料に比べても体に良いので是非もっと飲んでいただきたい飲料です。
緑茶の成分
緑茶にはポリフェノールが豊富に含まれていることが有名ですが、ポリフェノールにも様々な種類があることはあまり知られていません。ポリフェノールというのは様々な物質の総称であり、その下にクルクミン、アントシアニンなどの種類があります。一口にポリフェノールと言っても体内での働きは少しずつ異なるので、様々な種類を摂取するのがお薦めです。
緑茶のすぐれたところは緑茶だけでエピガロカテキン、エピガロカテキンガラート、エピカテキンガラート、クヴェルセチン、ケンプフロール、ミリセチンなど複数のポリフェノールを含んでいるところです。
これらの物質には抗がん作用があり、癌腫瘍の正常なプログラム死であるアポトーシスを誘導します。(アポトーシスとネクローシスの違いは過去記事の『炎症とは何か』を参照してください)発がん物質を中和するだけではなく、もっと幅広い解毒作用も持っています。因みにこれらの物質を豊富に含んでいる緑茶は世界の中でも日本の緑茶が一番とされています。
関節炎と緑茶
緑茶に含まれるポリフェノールが軟骨細胞の炎症を抑えるとともに軟骨の損傷を引き起こす酵素の働きを抑える働きがあることを示すデータが存在します。また関節、特に軟骨の損傷を悪化させるフリーラディカルの働きをもおさえてくれます。
関節炎に悩まされる体重過多の被験者を対象にして二重盲検法によって実施されたある実験では、3か月間緑茶の抽出カプセルを摂取するグループとコントロール群に分け炎症の指標である血中のTNFアルファとhsCRPの値を調べたところ、緑茶抽出カプセルを摂取した群では有意にTNFアルファ及びhsCRPの値が下がっており、またそれだけでなく血圧も下がっているという結果になりました。
緑茶の中でも特に高い抗酸化作用を有するのは抹茶です。抹茶はその他の緑茶に比べると約130倍も多くエピガロカテキンガラートが含まれているというデータもあります。日本人にとっては抹茶も緑茶も身近な飲み物なので入手に苦労はしないと思いますが、緑茶の抽出液をサプリメントで摂取するという方法もあります。緑茶に含まれるカフェインが気になる人にはお勧めです。
本格的な抹茶を楽しみたい方のために京都茶華道具館という京都の三条にあるお店のURLを載せておきます。私も何度か言ったことがあるお店です。色々な種類のものがありますが、薄茶よりも濃茶の方が多くのポリフェノールが含まれています。
緑茶エキスのサプリメントも紹介しておきます。このiherbというサイトを始めてご利用になられる方はこちらのURLからとんでいただくと5%割引でご購入いただけます。ボトルに記載されているEGCというのがエピガロカテキンのことです。
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