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執筆者の写真秀志 池上

超音波とLLLT


私のサイトで何度かおススメしているLLLTと治療院などでよく使われている超音波の使い分けについて質問がありました。ここで簡単に、LLLTと超音波の効果について述べます。

LLLTの効果は次の3つです。

  1. 消炎

  2. 神経ブロック

  3. 筋芽細胞と骨芽細胞の成長の促進

対する超音波の効果は次の3つです。

  • 血流の促進

  • 振動によるマッサージ効果

  • MSMクリームやプロロジェルなどジェルタイプの薬を深部まで浸透させること

LLLTに関しては既に過去記事のLLLTでかなり詳細かつ簡単にまとめてあります。私もいろいろと自分で調べてみましたが、日本語で書かれている文献の中では少なくとも執筆時点では私の記事が一番LLLTについて詳しく書いてあると思います。

超音波に関しては、色々なところで使われていますが一番のメリットは人間の手では絶対に作り出せない振動数を生み出すことが出来ることです。音が空気の振動であることはみなさんご存知だと思いますが、そのうちでも波長が長すぎたり短すぎたりしたりして人間には認識されないものが超音波です。超音波治療器の場合、ほとんどが1MHzか3MHzを用いていますが、1MHzというのは1秒間に100万回の振動が起こる周波数です。この振動を組織の深い部分に届けて治療するのが超音波治療器です。イメージとしては体内に微小なバイブレーターを入れて細かい振動を起こし、マッサージしているような感じでしょうか。

もう一つは超音波を利用してバンテリンやMSMクリームなどのジェルタイプの薬品を置くまで浸透させることが出来ることです。私にとってはこれが最も重要です。

さて、具体的な使い分けに関して私がどうしているかということですが、私は基本的にLLLTを使っています。LLLTの一番のメリットは副作用がないことです。私は以前に急性期の炎症に超音波を用いて悪化させてしまったことがあります。周期を100%にしていたのが誤りで30―50%程度に設定していればそこまで悪化しなかったと思うのですが、いずれにしても超音波の基本的な考え方は温熱治療ですので急性期の炎症にはあまり適しません。周期が100%というのは連続的に超音波を発し続けているということで、50%というのは時間は超音波を発している時間と超音波を発していない時間が半々という意味です。急性期の痛みを抱えている場合には50―20%の周期を用いなければいけません。

この点、LLLTは熱を加えずに組織の生まれ変わりを促進してくれるので急性期の炎症にも使えますし、炎症反応による過剰な痛みも抑えてくれます。

また、LLLTはのどの痛みや鼻炎、アトピーなどの一般的な病気や美容効果にも使われており、守備範囲の広さもメリットの一つです。私はケニアでお腹の調子がよくないことが多かったのですがその時にもLLLTを腹部にあてていました。効果は確実にありました。特にケニアの田舎町でしたので、病院に行くわけにもいかず(コーチから病院には行くなと言われてました)LLLTはとても役に立ちました。

私は超音波を使う時は以前の記事でも紹介したプロロジェルを深部に送ることです。一般的には超音波治療器単体では足底筋膜炎には効かないとされていますが、プロロジェルを超音波を使ってより奥まで届くようにすることで治療効果が増します。プロロジェルそのものが注射の代わりに浸透率の高いジェルを開発することで注射を使わなくて済むようにしたというコンセプトなのですが、超音波を使うことで確実に深部まで届くようになります。

また、トリガーポイントセラピーや組織の癒着を取り除く治療の前に軽く超音波を使って組織を温めておくという使い方もします。基本的には超音波を使うのは普段の体の手入れの一環としてのマッサージ効果やジェルを深部まで送り込むのが目的で、より深刻な問題にはLLLTを使っています。

さて、問題はコストパフォーマンスです。「日々の体の手入れやジェルを深部まで送り込むためだけに数十万円もかけていられない」というのがほんの十年前(正確に調べていませんがおそらくほんの数年前まで)でしたが、今は日本のアマゾンでも2万円程度で家庭用の超音波が買えますし、私の場合はアメリカアマゾンから送料込みで5500円程度のものを取り寄せました。性能の方は何の問題もありません。充分に効いています。

LLLTに関してはGesundheitsmanufakturという会社のHandyCuresという製品を使っています。ドイツ語での注文が必要となりますが、希望される方には私の方で購入手続きを代行いたしますのでこちらから私にコンタクトを取ってください。私を経由して購入していただくと、価格も安くなります。

勿論、お金をかけるに越したことはありません。LLLTに関しても20万円くらい出せば本当に良いものが買えますし、私もそのくらいの価格のものは買おうかなとは思っています。因みにオレゴンプロジェクトではカプセルのようにモノに入り全身にLLLTを照射しており、価格は1000万円くらいです。このくらいお金をかけられるに越したことはありませんが、なかなか現実的ではありません。ただ、皆さんにお伝えする情報としては5000円―2万円程度の超音波と5万円前後のLLLT治療器で良いのかなと思っています。この価格でも抵抗がある人もいますが、私の中では効果も考えてベストなコストパフォーマンスのもののみをお伝えしているつもりです。これでも高すぎるという方でも、私の慢性的な痛みに関する記事を精読していただければほとんどタダに近いコストで充分痛みを取り除くことが出来ます。その情報自体よそで仕入れようと思えば、有料になるでしょうし何よりも多数の本を読み込みその中から効果を確かめるという膨大な作業が必要になります。ただ私は一人でも多くの人が痛みや病気なく日々を楽しんでいただきたいという思いから無料で全ての情報を提供しています。

無料だと情報の価値を感じにくいかもしれませんが、私自身が故障で苦しんできたので少しでも役に立つ情報を提供できるようにと日々勉強しながら書いています。ですので、現在痛みを抱えている方や走れるけれど気になるという人は過去記事も含めて是非精読してください。また、記事では一般論が中心となりますが、個別の相談や質問も受け付けていますので、下記リンクからコンタクトを取ってください。

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ランニング書籍

講師紹介
​ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

​ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤 哲也

IMG_5423.JPG

経歴

中学 京都市立音羽中学校

高校 洛南高校

↓(競技引退)

大学 立命館大学(陸上はせず)

​↓

大学卒業後

一般企業に勤め、社内のランニング同好会に所属して年に数回リレーマラソンや駅伝を走るも、継続的なトレーニングはほとんどせず。

2020年、ウェルビーイング株式会社の設立をきっかけに約8年ぶりに市民ランナーとして走り始る。

感覚だけで走っていた競技者時代から一変、市民ランナーになってから学んだウェルビーイングのコンテンツでは、理論を先に理解してから体で実践する、というやり方を知る。始めは理解できるか不安を持ちつつも、驚くほど効率的に走力が伸びていくことを実感し、ランニングにおける理論の重要性を痛感。

現在は市民ランナーのランニングにおける目標達成、お悩み解決のための情報発信や、ジュニアコーチングで中学生ランナーも指導し、教え子は2年生で滋賀県の中学チャンピオンとなり、3年生では800mで全国大会にも出場。

 

実績

京都府高校駅伝区間賞

全日本琵琶湖クロカン8位入賞

高槻シティハーフマラソン

5kmの部優勝 など

~自己ベスト~

3,000m 8:42(2012)
5,000m 14:57(2012)
10,000m 32:24(2023)
ハーフマラソン 1:08:21(2024)

​マラソン 2:32:18(2024)

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