最強の抗酸化物質は何か?と疑問に思ったことがある方は少なくないと思いますし、実際グーグルで検索しても抗酸化フードランキングなどが出ています。抗酸化作用のある食べ物を摂取することは、アンチエイジング、疲労回復、美容、進行性の病気の予防と改善にとって重要なことですので、気になる方も多いと思います。
ただ、残念ながら最強の抗酸化物質というものは存在しません。というのも体内で様々な栄養素が補完的に働きあい、それぞれがそれぞれの役割を果たすことで酸化ストレスのダメージを修復したり、酸化ストレスが生じないように作用しているからです。
抗酸化作用のある物質として有名なものにポリフェノールがありますが、ポリフェノールと言うのは様々な物質の総称でポリフェノールの中にもいろいろな種類があり、それぞれ体内での機能は微妙に異なります。その中でどれが一番優れているというのはなかなかいうことが出来ず、違う種類のものを少しずつ摂取することで最も大きな抗酸化作用を発揮します。ですので、ナッツやベリー類には多くの抗酸化物質が含まれていますが、私は常にミックスナッツやミックスベリーを買うようにおススメしています。
ではどうすれば、様々な種類の抗酸化物質を摂取することが出来るかということですが、これはとても単純なことで彩を意識することで抗酸化作用が体内で最も効率よく働くことが出来ます。というのは、抗酸化物質と言うのは基本的に色素だからです。カボチャやパプリカの黄色はベータカロチン、ブルーベリーの紫はアントシアニン、赤ブドウの赤色はレスベラトロール、ダークココアの黒色はココアポリフェノールというように基本的には色素が強い抗酸化物質を持っています。そして、同じような色の色素は似たような化学構造と働きを持っています。従って、逆に言えば、様々な色の食べ物を摂取することで体内で補完的に働くことになります。色素(フィトケミカル)やビタミン、ミネラルと言うのはごくごく微量で働きますので、一つのものを多量に摂取するよりも一口か二口ずつでも良いので様々な種類の食べ物を摂取したほうが良いです。
私が好きなウィリアム・エロール・プラウゼ四世という『足底筋膜炎サバイバルガイド(Plantar faschiitis survival guide)』の著者は足底筋膜炎のための食べ物リストを載せていますが、理想的には数十種類ある食品リストの中から毎日二口ずつ摂取するのが良いと述べています。現実的には難しいと思いますが、彩を意識するだけでかなり変わるはずです。
逆に注意していただきたいのは、様々な宣伝広告を鵜呑みにして単一の高価な食品やサプリメントにお金をかけるよりも、新鮮で彩り豊かな野菜と果物を買いそろえたほうが良いということです。特に注意していただきたいのがサプリメントです。ビタミンCやビタミンEなどの単一の抗酸化ビタミンを摂取すると体内での抗酸化ビタミンのバランスが狂いかえって抗酸化能力が落ちることになります。私とアミノサウルスで共同開発したベースサウルスが様々な種類の抗酸化ビタミンと抗酸化ミネラルによって構成されているのも、体内でそれぞれの抗酸化物質が補完的に働きあうことを期待しているからです。それに加えて、サプリメントには酵素が含まれていないということも忘れてはいけません。通常、食物と言うのはその食物に含まれている栄養素の代謝に必要な酵素も含まれているものです。一物全体食が大切なのもそういう理由があります。
参考文献
『ミトコンドリア革命』宇野克明著 東邦出版
『Warum Papaya kühlt und Zucker heiß macht』Prof. Dr. Michaela Döll著
『Die Entuzündung die heimliche Killer』 Prof. Dr. Michaela Döll著
『MSM Natürliche Hilfe bei Entzündungen und Schmerzen』 Prof. Dr. Michaela Döll著
参考記事
https://de.takethemagicstep.com/ernaehrung/ernahrung-freie-radikale/ Dieter Hogenと Janett Walter著
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