これを知らないと適切な休養は取れない!実は存在する数種類の疲労とは?
- 深澤哲也(ウェルビーイング株式会社副社長)
- 13 分前
- 読了時間: 11分
突然ですがあなたは、長距離ランナーにとっての疲労にはいくつかの種類があることをご存知ですか?
例えば、インターバルなどのスピード練習を行なった後や、5km、10kmレースに出場した後に訪れるあの重だるい感じ・・きっとランナーのあなたにはわかってもらえると思います。
その疲労感と比べ、距離走を行なった後や、フルマラソンに出場した後のあの体がどしっと重たい感じは、これまた少し違いますよね。
さらに言えば、1日仕事をしてから走り始める時のあのなんとも言えない倦怠感。走り出した時、どこが重いとかではなく、全身が動かないような不自由を感じる・・
このように、一口に「疲労」と言っても、結構色々な種類のだるさや重さがあることにお気づきになるかと思います。
これはランナーであるあなたなら経験的にお分かりになる話かもしれませんが・・・
実は疲労には、いくつかの種類があるんです。
今回はそんな、長距離ランナーを襲ういくつかの疲労を紹介し、さらにはそれぞれの疲労はどういう原因で来るのか?ということまで解説したいと思います。
疲労の種類1:乳酸系の疲労
まず一つ目に挙げたい疲労が「乳酸系の疲労」です。
これはスピードワークを行った後や、主に10km以下のレースに出場した後なんかに如実に表れます。
要するに、高強度なランニングを行った後に感じるのが、この乳酸系の疲労です。
ではなぜ高強度なランニングだと、乳酸系の疲労が蓄積するのか?
それは、高強度になるほど無気的代謝を多く使用しているからです。
私たちの体は、運動する時も、日常生活でも常に「代謝」を回してエネルギーを作り出しています。そして、基本は全て有気的代謝、つまり酸素を使う代謝によってエネルギーを生み出し、賄っています。
私たちは普段、肺呼吸をしますよね?あれは、酸素をたくさん取り入れて、それを血液に乗せて体内に送り、体内各所の細胞内にあるミトコンドリアという器官の中で酸素を使ってエネルギーを生み出しているのです。
ですが、この有気的代謝、一つだけ欠点があるとすれば、それはエネルギーの生成速度があまり速くないということなんです。
要するに、一気に大きなエネルギーが必要になる場面においては、エネルギー生成が追いつかない時があります。それが、高強度な運動時です。
高強度な運動=ペースを上げる際には、どうしても有気的代謝だけでは間に合わないので、非常用エネルギーとして補助的に無気的代謝を使うわけです。
ですが、無気的代謝にはデカい代償があります。
それは、無気的代謝を使うと、副産物として乳酸と水素イオンが発生してしまうということです。これらが血中に溜まることで代謝が不活化してしまい、余計にエネルギーを生み出すのが遅くなってしまいます。
だから、レース中に乳酸や水素イオンがたくさん出てしまうと、失速してしまうんです。
これらは高強度な運動の後にもしっかり残ります。だから、スピードワークや5km,10kmレースの後は、乳酸系のあの独特な重だるい感じの疲労感が残ってくるのです。これが、乳酸系の疲労の正体です。
疲労の種類2:筋疲労系の疲労
そして、次にある疲労が「筋疲労系の疲労」です。
これは早い話が、距離走やハーフマラソン以上のレースに出場した後に感じられるあの疲労です。
距離走やハーフマラソン以上のレースの場合は、基本的には無気的代謝は使いません。ほぼ全てのエネルギーを有気的代謝で賄えます。
ここで一つ、不思議に思うことがありませんか?
そうです。無気的代謝を使ってないのになんで疲労感を感じるの?ということです。
これはかつて高校時代の私も、疑問に思っていたことでした。
その理由は単純です。それは、長い時間走り続けることで、長い時間接地の衝撃に筋肉を晒すことになるからです。確かに無気的代謝を使ってないので、乳酸などはたまっていません。
ですが、単純に長時間片足ジャンプの連続を繰り返しているダメージの蓄積で、筋肉が疲弊してくるんです。
これは、一つ目の疲労の「乳酸系の疲労」とは性質もメカニズムも何もかもが違います。一つ目の疲労は完全に代謝が絡む、体の生化学反応的な疲労ですが、この筋疲労系の疲労に関しては非常に物理的に生じるものなんです。これが、距離走やハーフマラソン以上のレースに出た後に感じられるあの重だるさの正体です。
さらに存在するいくつかの疲労
長距離ランナーにとって有害な疲労は、大きくは先述した二つの疲労です。ですが、これ以外にもいくつかの疲労が存在するのもまた事実です。それぞれ紹介すると、以下の通りです。
「神経系の疲労」
「ホルモン系の疲労」
「内臓系の疲労」
「免疫系の疲労」
などです。
これら全て、先に紹介した二つの疲労ともまた違う力学で生じます。
性質もメカニズムも違うということは、その対処方法も違うということです。
例えば乳酸系の疲労と筋疲労系の疲労では、そこから回復するためにやりたいことも、休養の仕方も少し異なってきます。また、それぞれの疲労によってその後どんなトレーニングならできるのかということも変わってきます。
加えて、神経系の疲労や免疫系の疲労などについては、ランニング以外のところでも発生確率があり、それがトレーニングを阻害する原因にもなります。
特に市民ランナーの場合は、プロランナーと違って日常のお仕事もあるわけで、ランニング以外のところでもそういった疲労を蓄積することがとても多いです。
だからこそ、このような疲労の違いをしっかり認識しておいて、その時々の状態に応じて体の声を聞きながらトレーニングを微調整するのは、もはや必須事項とも言えます。
加えて、その体の声を元に今自分はどういう疲労を抱えているのかを正しく判断して、自分の疲労状態に応じた適切なリカバリー方法を実施していくことがとても大切です。というのも、乳酸系の疲労の場合に取るべきリカバリーの方法と、筋疲労系の疲労の場合に取るべきリカバリーの方法は若干異なってくるからです。
私自身、ここら辺のリカバリー方法については結構色々と勉強しました。そして、自分の体を使って色々と実験して、試してきました。特にこの2年間少々は、トレーニングの負荷も、仕事の負荷も、年々増加の一途を辿っていましたので、それまでと同じ水準以上でトレーニングや仕事をこなすためには、リカバリー戦略を最適化することが必須だったわけです。
実際、この2年間ちょっとの私のトレーニングをみても、今から2年ちょっと前、私が初マラソンを走った2022年終盤時点での毎月のトレーニングの平均量は、月間200km程度でした。
そこから一年ごとに300km→400km→500kmと当たり前の基準がどんどん上がっていき、それに伴ってマラソンのタイムも3時間16分→2時間47分→42分→36分→32分→29分と上がっていきました。
そして、実はこの過程を振り返って私自身驚いたのは、月間500km前後走っている現在よりも、月間200km前後しか走っていなかった時の方が、故障の数が圧倒的に多かったのです。当時は本当に、ちょっと走ったらすぐに足が痛くなっていました。
ついでに付け加えておくと、この2年少々でありがたいことにお客様の数も軽く10倍は増え(現在私だけでものべ約4000人)、毎日のようにトレーニングのご相談メールをいただき、加えて毎日のメルマガの執筆、YouTube動画の撮影、講義動画の制作など、業務の増え方は10倍どころではありません。
ランニングも仕事も、2年前とは比べ物にならないくらい客観的負荷が増えたにも関わらず、今の方がどちらも高いレベルでこなせているのは、負荷に見合うだけのリカバリー方法を身につけたからに違いないと私は確信しております。
そんなわけで、ここらで一度この2年間で私がやってきたリカバリー方法というものを振り返ってみました。そして、2年前から比べて、リカバリーに対しての考え方もずいぶん変わりましたし、学びもたくさんありました。
その辺りのリカバリーに関して私がこの2年で行なってきたこと、今もやっていることを具体的に全て紹介・解説する講義動画をこの度制作しました。ここからはこの講義動画についての紹介をさせていただきたいのですが、こちらの講義動画では、このブログの中で紹介した種類別の疲労に襲われた時、それぞれのケースにおいて使える方法や、実際私はどう対応しているのか?ということも全て解説させていただいていますので、ぜひ気になる方はこの先もお読みください。
さて、今回の講義では、実際に私がマラソン未経験で月間200km前後しか走っていなかったところ(それも故障ばかりしていた頃)から、月間500kmが標準になり、2時間30分を切るようになるまでの2年間で、リカバリーに関して学んだことや、実際に試したこと、今も続けていることなど、リカバリーに関する基本中の基本についてざーっと解説しています。
もしあなたが、これからトレーニングレベルを上げていきたいと考えている一方で、具体的にどんなリカバリー方法を行なっていけば良いのかわからないと考えておられるなら、今回の講義はまさにあなたのためのものです。なぜなら、この講義ではリカバリーに関しての基本中の基本のことを解説した上で、実際に私がやって効果があった方法だけを厳選してお伝えしていますので、リカバリーの基本と、具体的方法を手に入れてすぐに実行に移すことができるからです。
なお、今回の講義は比較的弊社ウェルビーイングの初心者の方向けに作っています。つまり、全体的に平易な言葉を用いて、わかりやすく解説していると思います。なので、これまで弊社の(特に池上の)1万円以上の講義をまだ受けたことがない方は、入りやすくてとてもおすすめです。
そんな今回の講義の具体的な内容は、以下のとおりです。
はじめに
リカバリーの学びを語る講義を作った理由
この講義を通して知ってほしいこと、学んでほしいこと
第一章 リカバリーに対する考え方の変化
リカバリーの重要性を甘くみていた頃の話
リカバリーに意識を向けるようになったきっかけ
リカバリーを重視すべき理由
疲労に対する認識の変化(疲労とは何か?)
リカバリーに力を入れて変わったこと
第二章 私が試したリカバリー方法と、今も継続しているリカバリー方法
睡眠の改善
栄養状態の改善
セルフマッサージ
LLLT
交代浴
アイシング
瞑想
昼寝
補助食品の服用
第三章 トレーニングごとに行っているリカバリーの具体的パターン
ケース1:距離走をした後のリカバリー方法
ケース2:スピードワークをした後のリカバリー方法
ケース3:フルマラソンレースが終わった後のリカバリー方法
ケース4:故障している時のリカバリー方法
ケース5:完全自己責任!私がこれまで慢性的な痛みを鎮め込んだ荒療治
最後に
*約1時間30分の講義動画と、講義者の深澤が作成したおまけ資料「私の思うリカバリー方法ランキング早見表(PDF資料)」をご提供
そして、あなたがこちらの講義を受講して得られるメリットは、以下のとおりです。
・継続的なトレーニングレベル向上=走力向上を実現できる
・毎日のトレーニングのコンディションが向上する
・故障しにくい体になる
このようなメリットが詰まった今回の講義の受講費用は、税込で3,300円とさせていただきます。講義には全額返金保証をつけさせていただきます。全てご受講いただいた上で、思っていた内容と違った、役に立たないということがあれば、お問い合わせページより返金請求をしてください。その場合は理由を問わず、全額返金させていただきます。
お支払い方法はクレジットカード、ペイパル、銀行振込よりお選び頂け、お名前や講義をお届けさせて頂くメールアドレスをご入力頂くだけでたった5分ほどで完了します。
クレジットカードとペイパルでお申込み下さった方は自動返信メールで、銀行振り込みをお選びいただいた方には入金を確認後、手動でメールにて講義をお送りさせて頂きます。
キャリアメール(ドコモ、ソフトバンクなど)の場合はごくまれにこちらからお送りさせて頂いたメールがはねられてしまい、届かないことがあります。お申込み頂いた直後(10分以内)に注文の確認メールが届かない場合はお手数をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんがこちらをクリックして、問い合わせページに入りその旨お申し付けください。
最後に・・もしあなたが、ウェルビーイングの比較的初心者で、かつ今後長距離走やマラソンに長期的に取り組み、記録を伸ばし続けていきたいと考えるなら、今回の講義はあなたのためのものです。比較的平易な言葉だけで解説しており、リカバリーの基本をざっと話すものですので、これまで弊社の講義をあまり受講されたことがない方でも比較的理解しやすい内容となっています。
これからトレーニングレベルを上げていきたいと考えていて、そのためにリカバリー方法も勉強してみたいという方で、ウェルビーイング株式会社から出している1万円以上の講義を受講したことがないという方は、ぜひこの機会にこちらの講義をご受講ください。きっと、ご満足いただけると自信を持っています。
それでは、講義動画の中でお会いしましょう!
ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤哲也
Opmerkingen