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執筆者の写真秀志 池上

ヘモグロビン値が上がらないのはどうすべき?

 先日ある受講生の方から下記のようなご質問を頂きました。


「ヘモグロビンが 常に13以下(12台)で、14以上に上げるため、鉄サプリなど数年飲んでおりますが、改善の兆しがありません。(献血を100回程度 やっており、都度気にかけております。以前は15程度あったヘモグロビンが13以下と少ないため、今は成分献血しかできませんが)

(それぞれ 2つの病院で 検査をうけましたが、特に問題なしとの診断でした)


意識して鉄を含む食材を食べるようにしたり、鉄たまご を入れて調理をしたりしておりますが・・・・


練習は ロードでやっているので その影響が大と思います。

(近くに グランドとか なく)


何か ご教授 いただけませんでしょうか?」


 

 中長距離走、マラソンをやっていく上で職業病ともいうべきものが貧血です。この貧血にもいくつか原因があるのですが、私なりの回答を下記に記しておきます。何かのご参考になりますと、幸いです。


 さて、ご質問いただいた件ですが、血清鉄やフェリチンの値は出していますでしょうか?ヘモグロビンが少ない場合、たいていの場合は鉄欠乏性貧血です。そもそも体の中にある鉄が足りていない状態です。ですが、それとは別に鉄は足りているけれど、ヘモグロビンが作られないというケースも考えられます。ヘモグロビンは鉄とビタミンC、ビタミンB12、葉酸、タンパク質と結合して作られます。鉄を摂取する際にこれらの栄養素と一緒に摂取していなければ、ヘモグロビンが作られません。


 これらのことを頭に入れた上でですが、鉄のサプリメントを摂取してもヘモグロビン値が回復しない最も多い原因はサプリメントの品質が悪いからです。これは鉄だけではなく、全てのサプリメントに言えることですが、薬局などで売られている安価なサプリメントのほとんどが化学合成によって作られたものです。たとえばビタミンCも石油から合成して作ることができ、大量生産して価格を抑えることが可能です。しかしながら、石油がから作られたビタミンCはレモンを瞬間冷凍して粉末にしたサプリメントと同じ働きをしません。文字通り、体に有益なことは何もしません。鉄のサプリメントもこれと同じで質の悪いものが出回っています。また一言で鉄と言ってもいくつかの種類があるのですが、貧血治療に使う鉄はコハク酸第一鉄の他に、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、フマル酸第一鉄の形が望ましいです。


これらのことを頭に入れた上でですが、鉄のサプリメントを摂取してもヘモグロビン値が回復しない最も多い原因はサプリメントの品質が悪いからです。これは鉄だけではなく、全てのサプリメントに言えることですが、薬局などで売られている安価なサプリメントのほとんどが化学合成によって作られたものです。たとえばビタミンCも石油から合成して作ることができ、大量生産して価格を抑えることが可能です。しかしながら、石油がから作られたビタミンCはレモンを瞬間冷凍して粉末にしたサプリメントと同じ働きをしません。文字通り、体に有益なことは何もしません。鉄のサプリメントもこれと同じで質の悪いものが出回っています。また一言で鉄と言ってもいくつかの種類があるのですが、貧血治療に使う鉄はコハク酸第一鉄の他に、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、フマル酸第一鉄の形が望ましいです。


 また長距離ランナーの貧血治療には、サプリメントに書かれている1日あたりの摂取目安量が少なすぎます。私の経験上、治るまでは1日に50mg-100mgの分量が適切です。完治したあとは一日25mg前後で大丈夫です。何れにしても、サプリメントを変えてタンパク質と一緒に摂取する(練習直後は代謝が活発なので、プロテインドリンクと一緒に鉄を摂るのがオススメです)か、もしくは病院で鉄剤注射の治療に切り替えるのがオススメです。このあたりのことはブログ記事に詳しく書いていますので、以下のURLよりご覧ください。

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ランニング書籍

講師紹介
​ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

​ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤 哲也

IMG_5423.JPG

経歴

中学 京都市立音羽中学校

高校 洛南高校

↓(競技引退)

大学 立命館大学(陸上はせず)

​↓

大学卒業後

一般企業に勤め、社内のランニング同好会に所属して年に数回リレーマラソンや駅伝を走るも、継続的なトレーニングはほとんどせず。

2020年、ウェルビーイング株式会社の設立をきっかけに約8年ぶりに市民ランナーとして走り始る。

感覚だけで走っていた競技者時代から一変、市民ランナーになってから学んだウェルビーイングのコンテンツでは、理論を先に理解してから体で実践する、というやり方を知る。始めは理解できるか不安を持ちつつも、驚くほど効率的に走力が伸びていくことを実感し、ランニングにおける理論の重要性を痛感。

現在は市民ランナーのランニングにおける目標達成、お悩み解決のための情報発信や、ジュニアコーチングで中学生ランナーも指導し、教え子は2年生で滋賀県の中学チャンピオンとなり、3年生では800mで全国大会にも出場。

 

実績

京都府高校駅伝区間賞

全日本琵琶湖クロカン8位入賞

高槻シティハーフマラソン

5kmの部優勝 など

~自己ベスト~

3,000m 8:42(2012)
5,000m 14:57(2012)
10,000m 32:24(2023)
ハーフマラソン 1:08:21(2024)

​マラソン 2:32:18(2024)

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