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執筆者の写真秀志 池上

世界一の選手、指導者から我々は何を学べるのか?

結局のところ、どんな練習が正しい練習なんだ? 結局のところ、どんな練習をすれば、サブ3やサブエガが出来るんだ? 結局のところ、正しいマラソントレーニングとはどのようなものなんだ?  あなたはこんな疑問を持たれたことはありませんでしょうか?  私はあります。同じレベルのランナーさん同士でも全然練習のやり方が違うことって普通のことですよね。同じサブ3ランナーでも全然練習のやり方が違う、同じサブエガランナーでも全然練習のやり方が違う、そうなってくると一体正しい練習とはどのようなものなのかと思われるのも当然だと思います。

 具体的な成功法則に関して言えば、正直私もよく分かりません。実際私自身2時間13分41秒までしかいけていませんから、どうすればその先にいけるのかと色々な可能性を模索している段階です。  ただ、一つ断言できるのは、原理原則の部分は変わらず、あとはその原理原則の応用であるということです。また原理原則というのは決して一つではないので、原理原則の組み合わせによって決まると言っても良いでしょう。原理原則自体は変わらないのです。これは単純な話でエリュウド・キプチョゲ選手だけガソリンを体内で燃やして走っているとか、重力加速度が2分のGであるとか、5キロのレースペースのままマラソンを走れるとかそんなことはありません。  この地球に住む以上は原理原則というのは変わりません。ただ、その原理原則に気づいている人と気づいていない人がいることも確かです。ただ、エリートランナーや一流指導者というのは皆多かれ少なかれその原則に気づいています。中には頭では気づいていないけれど、体で理解しているという人もいます。というか、大半の選手がそうなのではないかと思います。  頭では理解していないから他人には説明できないんだけれど、体で理解しているのです。だから、周りから見ると「あの人だけ特別」とか「あの人の才能は別格」とか思いがちなのですが、実はそうではなくて体で理解して、実践できているんです。まあ、素質もあるでしょうけれど、それだけで成功できる世界ではありません。  なので、先に答えを書いておくと、強くなれるかなれないかは原理原則をどこまで応用出来るかです。そもそもの話、原理原則というのは練習計画や練習内容ですらありません。練習計画や練習内容の後ろにあるものです。つまり、練習内容というのはある目的を達成するための道具なのです。  大きく分けると、最終的にあなたがやりたいこと、成し遂げたいこと、夢というものがあります。そして、それを達成するためには、こういった要素を満たしていかないといけないという原理原則があります。そして、その原理原則を満たすための道具=具体的な練習内容があるということになります。  ですから、他人の練習内容をそのまま真似しても上手くいかないのは、それが成功するための原理原則を満たすための道具になっていないからです。原理原則にも色々あるので、これも一言では言えないのですが、一番分かりやすい例は走力の違いでしょう。  長距離走・マラソンが速くなるための大きな原則として「長期にわたって自分に適切な刺激をかけ続ける」というのがあるでしょう。そうすると、同じ400m20本を70秒から64秒でつなぎは200mを60秒という練習があった時に、ある人にはきつすぎて、ある人には楽すぎて、ある人にはちょうど良くて、ある人にはそもそも出来ないという話になるでしょう。  ただ、ある人がその練習をするのにはある目的があるはずです。そうすると、その目的を達成できるように別の練習に作り替えれば良いのです。それこそが原理原則の応用です。つまり、具体的な練習内容を見ていくのではなく、その裏側にある練習の目的の方を見ていくのです。  練習の目的を最も分かりやすく説明するには、運動生理学を用いるのが一番です。ただ、実は運動生理学も根本原則ではありません。何故なら、運動生理学もあなたがやりたいこと、成し遂げたいこと、夢を実現させるための一つのツールに過ぎないからです。このように原理原則自体が何段階にも分かれ、かつ多岐にわたって存在するのです。  最終的にはその組み合わせなのですが、基本的な原理原則に関して言えば、どの選手も大きくは変わりません。例えばですが、良い練習を継続的に積み重ねて競技能力を向上させたいのであれば、リカバリーの質を向上させるのは当然です。ですから、長距離選手、マラソンというのは総じて真面目です。  偏見もあるとは思いますが、野球選手、サッカー選手と比べて総じて真面目で、短距離選手と比べても明らかに真面目です。ここでいう真面目とは暴飲暴食や夜更かしをする人が明らかに少ないということです。女遊び、男遊びも総じて少ない印象です。ないとは言わないですが、長距離走・マラソンの場合は、弱い奴の方がやっている印象です。本来は強い選手の方がモテますし、実際モテるのはモテるんですよね。一緒に写真撮ってくださいとかファンレターもらったりとか、ご飯に誘われたりとかそういうのはあるのはあるんですけど、やっぱりリカバリーの質を高めつつ、練習もしてとなると自動的に時間も体力もないです。  そうすると、結局生活も皆似通ってきます。  ところが、一番差が出るところがあるんです。この原則だけは選手や指導者によってかなり差が出るというものがあるんです。これがその選手やその指導者の特徴になると言っても良いでしょう。  それこそが一般性と特異性です。  一般性というのは基礎練習と言い換えても良く、基礎練習とは底辺を広げつつ高めることです。どんなことでもそうだと思うのですが、基礎を徹底することで上のステージに行くことが出来ます。この基礎的なことを行う能力が高ければ高いほど上のステージに行けます。  長距離ランナー、マラソナーにとっての基礎能力とは、故障しにくい体、疲労回復の速い体、基礎スピード、基礎持久といった項目が当てはまります。ちなみにですが、故障しにくい体や疲労回復の速い体というのは長距離走・マラソンの場合は後天的に作り上げていくものです。ですから、二十歳の時よりも三十代になってからの方が体の回復が早いということは割と普通のことです。  特異性とは実戦的練習とも言い換えることが出来、早い話が練習でどれだけレースに近い練習をやるのかということです。で、一般性と特異性の両方が大切です。一般性と特異性の関係性は家づくりに例えると分かりやすいです。  良い家を建てようとすると良い素材が必要なのは当然です。高級な素材です。基礎練習というのは素材のグレードをアップさせるためのトレーニングです。そして、特異的トレーニングとはそれらの素材を組み立てる作業です。  傾向で言えば、意外かもしれませんが、結果を出す人ほど基礎練習に時間をかけています。結果が出ない人は、高級な素材もないのに、実戦的なインターバルやタイムトライアルをしたり、レースに頻繁に出たりします。ある程度はそのやり方でも伸びますが、そもそも素材が悪い訳ですから、上手く建てたところで良い家にはなりません。  そうして、「自分には素質がない」と思い込みやめていくか、やめないまでも諦めるというパターンがほとんどです。  とは言え、ひたすら基礎練習ばっかりしていると一流になれるかというとそんな訳はなくて、実戦的な練習も必要になっていきます。それぞれ、どの程度基礎練習に重点を置き、どの程度実戦的な練習に時間を割くのかというところに一番にその選手や指導者の特徴が出てきます。  で、私が知る限り、最も基礎を徹底して金メダルを獲得したのが、野口みずきさんであり、最も特異的な練習を選手にやらせてトップレベルの選手を育て上げているのがコーチレナト・カノーヴァです。  この二人のトレーニングに対するアプローチを学ぶことであなたが得られるメリットは以下の通りです。

・実質この二人が両極端なので、これ以上外側に行ってはいけないという限界点を知ることが出来る。 ・この二人のアプローチが両極端で、それ以外の選手は例外なくこの二人の間のどこかに位置します。つまりなんとなくの、念のためもう一度書きますが、なんとなくの成功パターンが見えてきます。 ・自分に合ったアプローチを考える上での参考になります。自分に合わないから勉強しないというのは良くありません。何故なら、そもそもやってみないと自分に合うかどうかは分からないからです。色々なやり方を知る中で自分に合ったやり方が見つかります。 ・引き出しの数が増える。我々市民ランナーは限られた条件の中でやっています。一流選手のように暑いから高地に行くとか、練習のために長時間移動するとか言うことはなかなか出来ません。そうすると、その気温、気候、練習環境を活かしながら走り続けることが求められます。その時に、色々なやり方を知っていると引き出しの数が増えます。本来は様々な環境によって、ベストな練習のやり方も変わるはずです。  そんな訳で、「世界一の選手、指導者から我々が学べる事」というテーマのウェビナーを6月18日土曜日の夜7時より開催いたします。内容は、野口みずきさんのアテネオリンピック金メダル獲得前の3か月間の練習とコーチカノーヴァの指導する選手でボストンマラソン2時間3分6秒で2位に入る前の3か月半のモーゼス・モソップ選手のトレーニングの実例を基にそれぞれのトレーニングシステムについて紐解きながら、最後に我々はそういった世界のトップランナー達から何が学べるのか、あなたのトレーニングにどのように応用することが出来るのかを解説させて頂きます。  夕食時でもありますので、ビデオをオフにしてのご参加でも構いません。また、後日復習用の動画と講義で使用する資料をお送りさせて頂きます。その為、続けて2時間受講する必要もありませんので、途中参加、途中退室可とさせて頂きます。  参加希望の方はこちらをクリックして、問い合わせページに入り「ウェビナー参加希望」と書いてフォームを送信してください。  弊社で確認後、お支払いのお手続きのご案内をお送りさせていただきます。お支払いにつきましては、ご希望のお支払い情報(クレジットカード、ペイパル、銀行振り込み)を入力していただけますと5分ほどでお申し込みが完了します。日本でもここでしか学べない極秘の講義の参加費はたった3000円です。 それでは、6月18日土曜日の夜7時にお会いしましょう!  ランナーズユニバーシティの詳細はこちらをクリックして、ご確認ください。


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ランニング書籍

講師紹介
​ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

​ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤 哲也

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経歴

中学 京都市立音羽中学校

高校 洛南高校

↓(競技引退)

大学 立命館大学(陸上はせず)

​↓

大学卒業後

一般企業に勤め、社内のランニング同好会に所属して年に数回リレーマラソンや駅伝を走るも、継続的なトレーニングはほとんどせず。

2020年、ウェルビーイング株式会社の設立をきっかけに約8年ぶりに市民ランナーとして走り始る。

感覚だけで走っていた競技者時代から一変、市民ランナーになってから学んだウェルビーイングのコンテンツでは、理論を先に理解してから体で実践する、というやり方を知る。始めは理解できるか不安を持ちつつも、驚くほど効率的に走力が伸びていくことを実感し、ランニングにおける理論の重要性を痛感。

現在は市民ランナーのランニングにおける目標達成、お悩み解決のための情報発信や、ジュニアコーチングで中学生ランナーも指導し、教え子は2年生で滋賀県の中学チャンピオンとなり、3年生では800mで全国大会にも出場。

 

実績

京都府高校駅伝区間賞

全日本琵琶湖クロカン8位入賞

高槻シティハーフマラソン

5kmの部優勝 など

~自己ベスト~

3,000m 8:42(2012)
5,000m 14:57(2012)
10,000m 32:24(2023)
ハーフマラソン 1:08:21(2024)

​マラソン 2:32:18(2024)

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